食品物流は私たちの食卓を支える重要なインフラであり、特に冷凍・冷蔵輸送は鮮度管理が求められる専門性の高い分野です。運送会社のトラック運転手として働くことを考えている方にとって、「食品物流にはどんな季節変動があるのか」「冷凍・冷蔵輸送の特徴は何か」を理解することは、キャリア選択の重要な判断材料になります。
本記事では、冷凍・冷蔵輸送の季節変動や食品物流ならではの繁忙期、そして福岡・北九州エリアで食品物流を支える運送会社の役割について詳しく解説します。食品物流を支える運送会社の業務内容に興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
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福岡県北九州市を拠点とする株式会社マルセコーポレーションは、一般貨物自動車運送事業を展開する運送会社です。当社では、鮮魚、青果、冷凍食品などの温度管理が必要な食品物流を専門に扱っており、地場輸送では小売店への配送や冷凍倉庫間の横持ちを、幹線輸送では九州各地や本州方面への長距離輸送を行っています。北九州市は九州最大級の漁港や青果市場を擁し、食品物流の拠点として重要な役割を担っています。当社は、この地域特性を活かしながら、食の安全と鮮度を守る輸送サービスを提供し続けています。
冷凍・冷蔵輸送とは?食品物流の基礎知識

温度帯別の食品輸送
冷凍・冷蔵輸送は、食品の種類や保存要件に応じて厳密な温度管理が求められる専門的な輸送サービスです。温度帯は主に冷凍、冷蔵、チルドの3つに分類され、それぞれ適切な温度範囲で輸送する必要があります。
冷凍輸送はマイナス18度以下を維持し、冷凍食品やアイスクリーム、冷凍魚介類などを運びます。冷蔵輸送は5度から10度程度で、野菜や果物、乳製品などの輸送に使用されます。チルド輸送は0度から5度程度で、鮮魚や生肉、調理済み食品など、特に鮮度管理が重要な食品を扱います。
「参照:厚生労働省 食品衛生」
これらの温度帯を正確に維持することが、食品の安全性と品質を保つために不可欠です。わずかな温度変化でも食品の劣化や菌の繁殖につながる可能性があるため、トラック運転手には高い意識と知識が求められます。
冷凍・冷蔵車両の特徴
冷凍・冷蔵輸送に使用される車両は、一般的なトラックとは異なる特別な構造を持っています。荷台全体が断熱材で覆われており、冷凍機と呼ばれる冷却装置が搭載されています。この冷凍機は、エンジンの動力や独立した電源で稼働し、荷台内の温度を一定に保ちます。
冷凍・冷蔵車両の荷台は、外気温の影響を最小限に抑えるため、壁や床、天井に厚い断熱材が施されています。また、扉の開閉時に冷気が逃げないよう、ビニールカーテンやエアカーテンなどの設備も備えられています。
車両の大きさは、2トン車から10トン車まで様々で、配送先や輸送量に応じて使い分けられます。小売店への配送には小型の冷凍車が、長距離の幹線輸送には大型の冷凍車が使用されることが一般的です。また、複数の温度帯を同時に輸送できる多温度帯車両も増えており、効率的な配送を実現しています。
食品物流の季節変動と繁忙期
年末年始の食品需要ピーク
食品物流における最大の繁忙期は、11月下旬から12月末にかけての年末年始です。この時期は、おせち料理の食材、年末年始用の鮮魚、年越しそばの材料、お正月用の冷凍食品など、通常の数倍の物流量が発生します。
特に12月30日と31日は、スーパーマーケットや鮮魚店への配送が集中し、早朝から深夜まで配送作業が続きます。鮮魚では、マグロ、タイ、ブリなどの高級魚の需要が高まり、青果では祝い用の野菜や果物の輸送が増加します。冷凍食品も、おせち料理の材料や年末年始の保存食として需要が急増します。
12月20日~25日:クリスマス用食材、パーティー用冷凍食品の需要増
12月26日~29日:おせち用食材、年越し用品の配送ピーク
12月30日~31日:鮮魚・青果の最終配送、早朝から深夜まで稼働
1月1日~3日:一部の小売店への緊急配送対応
この時期は、配送先の営業時間も変則的になるため、柔軟な対応が必要です。また、年末の交通混雑も考慮した配送計画が重要となります。
夏季の鮮魚・青果輸送
夏季(6月から8月)は、気温の上昇により温度管理がより重要になる時期です。鮮魚では、アジ、イワシ、タコ、イカなどの夏が旬の魚介類の輸送が増加します。また、お盆の時期には帰省や法事に伴う食品需要が高まり、特に8月13日から15日にかけては配送量が急増します。
青果では、スイカ、メロン、桃、トマト、きゅうりなどの夏野菜・果物の輸送が盛んになります。これらは水分が多く鮮度が落ちやすいため、適切な温度管理と迅速な配送が求められます。また、夏季は外気温が35度を超えることもあり、荷物の積み降ろし時に庫内温度が上昇しないよう、特に注意が必要です。
夏季のもう一つの特徴は、飲料やアイスクリームなどの冷凍食品の需要増加です。コンビニエンスストアやスーパーマーケットへの配送回数が増え、特に週末や祝日前には配送量が増加します。
春・秋の季節商品
春(3月から5月)は、新生活シーズンに伴う食品需要の変化があります。卒業・入学シーズンのお祝い用食材、母の日のギフト用品、ゴールデンウィーク前の食品の在庫確保など、様々な需要が発生します。鮮魚では、カツオやサワラなどの春の魚の輸送が増え、青果では春野菜やいちごなどの輸送が活発になります。
秋(9月から11月)は、比較的安定した輸送量が続く時期ですが、季節の変わり目として特有の需要があります。サンマ、サバ、サケなどの秋の魚が旬を迎え、鮮魚輸送が活発になります。青果では、栗、柿、梨、ぶどうなどの秋の味覚の輸送が増加します。
また、10月から11月にかけては、年末商戦に向けた在庫の準備が始まり、冷凍食品や加工食品の輸送量が徐々に増加していきます。運動会や文化祭などの学校行事、企業のイベントに伴う食品需要も見られます。
地場輸送と幹線輸送の違い
小売店への配送と冷凍倉庫間の横持ち
地場輸送は、地域内での短距離配送を指し、主に小売店への食品配送と冷凍倉庫間の横持ち作業を行います。小売店への配送では、スーパーマーケット、鮮魚店、飲食店などに、鮮魚や冷凍食品を毎日決まった時間に配送します。
小売店への配送の特徴は、配送時間が厳密に決められていることです。店舗の開店準備や調理作業のスケジュールに合わせて、早朝や指定時刻に確実に届ける必要があります。1日に複数の店舗を回る場合、効率的なルート設定と時間管理が重要になります。
冷凍倉庫間の横持ちは、港や物流センターから別の倉庫へ食品を移動させる作業です。大量の冷凍食品や鮮魚を一度に運ぶことが多く、フォークリフトを使った荷物の積み降ろし作業も伴います。この業務では、複数の倉庫のスケジュールを調整しながら、効率的に輸送を行う計画性が求められます。
地場輸送の特徴
配送エリア:北九州市内および近隣地域
配送先:小売店、飲食店、冷凍倉庫
運転時間:比較的短時間、毎日自宅に帰れる
メリット:土地勘が活かせる、定期的な配送先との関係構築
冷凍倉庫間の横持ち
作業内容:倉庫間の食品移動、在庫調整
取扱品:大量の冷凍食品、鮮魚の一括輸送
必要スキル:フォークリフト操作、大型車両の運転
特徴:物流の要となる重要な業務
「参照:国土交通省 物流効率化」
地場輸送は、ワークライフバランスを保ちやすく、地域に根差した働き方ができるため、家族との時間を大切にしたい方に適した業務形態です。
長距離の幹線輸送
幹線輸送は、北九州市から九州各地や本州方面への長距離輸送を指します。大型の冷凍・冷蔵車両を使用し、鮮魚、青果、冷凍食品、化学製品、宅配雑貨などを一度に大量に運びます。
鮮魚の幹線輸送では、北九州港や市場で水揚げされた魚を、福岡市内の市場や本州の卸売市場へ運びます。鮮度が命の商品のため、迅速な輸送と厳密な温度管理が必須です。特に夜間に出発し、早朝に到着する便が多く、市場のセリの時間に合わせたスケジュール管理が重要になります。
青果の幹線輸送では、九州各地の産地から北九州市を経由して本州方面へ、または北九州市から九州各地の市場へ野菜や果物を運びます。季節によって取り扱う品目が変わるため、それぞれの食材に適した温度設定と取り扱い方法の知識が必要です。
冷凍食品や化学製品、宅配雑貨の幹線輸送では、複数の温度帯の商品を同時に運ぶこともあります。多温度帯車両を使用し、それぞれの荷物を適切な温度で管理しながら、効率的に配送を行います。長距離輸送では、運転技術だけでなく、長時間運転に耐えられる体力と集中力、そして安全運転への高い意識が求められます。
福岡・北九州エリアの食品物流の特徴

九州の食文化と物流需要
福岡・北九州エリアは、九州の食文化の中心地として多様な食品物流の需要があります。新鮮な魚介類を好む地域性から、鮮魚の輸送需要が特に高く、毎日大量の魚が市場から小売店や飲食店へ配送されています。
九州は農業・水産業が盛んな地域であり、地元産の野菜、果物、魚介類の輸送が活発です。福岡県産のあまおう(いちご)、八女茶、博多万能ねぎなどのブランド食材、長崎県や熊本県からの鮮魚や農産物など、九州各地の特産品が北九州市を経由して全国へ運ばれています。
また、九州は明太子、とんこつラーメン、焼酎など、独自の食文化を持つ地域でもあります。これらの加工食品や調味料の製造工場も多く、製品の輸送需要も安定しています。食品加工業が盛んなため、原材料の搬入から完成品の出荷まで、一貫した物流サービスが求められています。
港湾と市場からの食品輸送
北九州市には、北九州港という九州有数の国際貿易港があり、輸入冷凍食品の陸揚げ拠点となっています。冷凍エビ、冷凍魚、冷凍野菜など、海外から輸入される食品が港から冷凍倉庫へ運ばれ、そこから九州各地や本州方面へ配送されます。
また、北九州中央卸売市場は、九州北部の食品流通の中心として機能しています。早朝のセリで取引された鮮魚や青果が、すぐに各地へ配送される仕組みが整っています。市場からの輸送は時間との勝負であり、セリの終了時刻に合わせた迅速な積み込みと出発が求められます。
関門海峡を通じた本州との物流も活発で、下関市場との連携も密接です。九州で水揚げされた魚が本州の市場へ、本州の産地から九州へと、双方向の食品物流が毎日行われています。この地理的優位性により、北九州市は九州の食品物流の玄関口としての重要な役割を担っています。
北九州港:輸入冷凍食品の陸揚げ拠点、冷凍倉庫の集積地
中央卸売市場:早朝セリからの迅速な配送体制
関門海峡:本州との物流の要衝、効率的な輸送ルート
高速道路網:九州自動車道、東九州自動車道へのアクセス良好
冷凍・冷蔵輸送のトラック運転手に求められるスキル

温度管理の知識と注意点
冷凍・冷蔵輸送のトラック運転手には、温度管理に関する専門的な知識が必要です。食品ごとに適切な保管温度が異なるため、輸送する商品の特性を理解し、冷凍機の設定温度を正確に管理することが求められます。
運転前には必ず冷凍機の動作確認と温度チェックを行います。荷物の積み込み前に庫内を予冷し、適切な温度に達していることを確認してから積み込みを開始します。輸送中も定期的に温度計を確認し、異常がないか監視します。万が一、冷凍機にトラブルが発生した場合は、すぐに会社へ報告し、適切な対応を取ることが重要です。
荷物の積み降ろし時には、扉を開ける時間を最小限に抑える工夫が必要です。ビニールカーテンを活用し、冷気の流出を防ぎます。特に夏場は外気温との温度差が大きいため、迅速な作業が求められます。また、冷凍品と冷蔵品を同時に運ぶ場合は、荷物の配置にも注意し、温度帯ごとに適切にゾーニングします。
食品衛生と丁寧な取り扱い
食品を扱うトラック運転手には、食品衛生に関する意識と知識が不可欠です。荷台内の清掃を徹底し、常に清潔な状態を保つことが基本です。魚や肉などの汁が漏れた場合は、すぐに清掃し、他の商品への影響を防ぎます。
食品の積み込みや荷降ろしの際には、丁寧な取り扱いを心がけます。特に鮮魚や青果は傷みやすいため、投げたり乱暴に扱ったりすることは厳禁です。梱包の破損にも注意し、商品の品質を保ったまま配送先へ届けることが重要です。
温度管理スキル
冷凍機の操作:設定温度の調整、動作確認
温度監視:輸送中の定期的な温度チェック
トラブル対応:異常時の迅速な報告と対応
食品衛生管理
清掃:荷台内の徹底した清掃と消毒
衛生意識:手洗い、作業服の清潔保持
異物混入防止:荷物の適切な梱包確認
丁寧な取り扱い
積み込み:商品の配置、固定方法の工夫
運搬:振動や衝撃を最小限にする運転
荷降ろし:破損防止、迅速かつ丁寧な作業
「参照:厚生労働省 HACCP(ハサップ)」
また、配送先との良好なコミュニケーションも重要です。納品時には商品の状態を確認してもらい、何か問題があればすぐに報告する姿勢が信頼関係を築きます。
まとめ
冷凍・冷蔵輸送は、厳密な温度管理と食品衛生への高い意識が求められる専門的な仕事です。食品物流には明確な季節変動があり、年末年始の繁忙期、夏季の鮮魚・青果輸送、春・秋の季節商品など、時期によって異なる特徴があります。
福岡県北九州市は、九州の食品物流の拠点として重要な役割を担っており、北九州港や中央卸売市場を中心とした食品輸送が活発です。地場輸送では小売店への配送や冷凍倉庫間の横持ち、幹線輸送では九州各地や本州方面への長距離輸送と、多様な業務があります。
株式会社マルセコーポレーションでは、鮮魚、青果、冷凍食品などの食品物流を専門に扱い、地域の食卓を支える重要な役割を果たしています。福岡・北九州エリアで食品物流のトラック運転手としてのキャリアを始めたいとお考えの方は、ぜひ当社の採用情報をご確認ください。食の安全と鮮度を守る、やりがいのある仕事に挑戦してみませんか。




